明けてとうとう手術当日。術前なので朝食ぬき!です。寝不足気味だけれど緊張しているので朝寝もできない。お昼過ぎから麻酔でがんがん寝るからいいや、と開き直ってました。入院前検査で忘れられた肺機能検査をさくっとこなし、暇をぶっこく。持ち込んだ浅田次郎のきんぴか(ハードカバー)をベッドの上でヨガマスターのような格好でめくっていると眼鏡先生の回診。手術前とは思えないほどリラックスしてるね〜とおっしゃいますが、これからお腹をすっぱり開けられるのですからリラックスなんかできるわけございませんわ。でも格好つけなのでえへへーと笑っておきました。この間ずっと点滴。多分水分と栄養補給。そのお陰か、喉の渇きも空腹もほとんど感じませんでした。

あまりにも暇なので、ちょっと早いけれどピンクで上下セパレートの病棟着から身ごろの前後と肩がマジックテープで開閉できるラベンダー色の術衣に着替える。パンツは直前まで穿いていて良いとのことでした。10時頃頼んでおいたリドカインテープ(皮膚表面を麻酔する)が到着。スーパー研修医S先生(略してスーパー先生)が病院中探してくれたらしく、小児科から持ってきてくれたみたい。かたじけない。看護師さんにここに貼るんだよということを説明しながら背中に貼ってくれました。

ちなみに、何のためにわがままを言ったかというと術前にエピデュラル(硬膜外麻酔用カテーテル、術後の疼痛予防のため細い管を背中から脊髄のそばまで入れ麻酔を投薬する)を挿入するため。カテが中を通る太い針で背中に穴を開けるので、そのままぷすりとやったら患者が大変な痛みを伴います。だから穿刺針を刺す前に、局所麻酔を打つのです。その麻酔が死ぬほどいたいのがわかっているので、局麻の痛みを少しでも減らすべくお願いした次第。効かないとの評判もありますが、私にはとっても効きました。

もとい、その後暇続行中の私は血栓予防の医療用ストッキングをどっこいしょとばかりに装着。術衣はラベンダー色、ストッキングは昔のお母さんがはいていたような茶色がかった濃い目の肌色。このスタイル絶対いけてない。微妙にブルー。

正午前後に両親到着。両親が談話室で食事をしている間に男友達到着。13時半にオペ室に移動する予定だったけれど時間が押してまーすと連絡があって、15分遅れの45分にお迎え。オペ室エリア直行EV(ナースステーションの中にあった)からスーパー先生の引率でいざ出陣。両親と男友達に元気に手を振って別れた。泣かずにばいばいできたので私頑張った。

裸眼で0.004というちょード近眼のためオペ室入室直前まで眼鏡着用を許されていましたが、オペ室直前で看護師さんに渡さざるを得なく、室内の様子や使用機器がちっとも見えなかったのが残念と言えば残念。しょっちゅう出来る経験じゃないから、じっくり見物したかったのだけれど。 室内の壁には大型液晶モニターが据付られており、どうやら病巣のMR画像などが映されていた模様。執刀医のお髭先生とと引率してくれたスーパー先生、オペ室看護師さんに麻酔科医と結構な人数らしい(このあたり本当に何も見えないので、推測)。麻酔科医と看護師さんはずっと雑談をしていて、雰囲気はまるでちょっと賑やかなオフィスのよう。お陰で私も緊張せずに済みました。というよりも、ここまできたらどうにでもなっちまえという気分になっており、もう煮るなり焼くなり好きにしてくれ!という心持ちで手術台におりました。その間お髭先生とスーパー先生はモニターを見てあれこれ確認していた模様。

そしていざ。術衣背部をはがされ先ずはエピ穿刺。局麻がぬめっと背中を押されるような感覚で、その後ぼわっと生暖かい感触がして多分この時針刺されたんだろうけど、とにかく大した痛みを感じることなく無事留置できたようです。リドカインテープありがとう!!探してきてくれたスーパー先生もほんとにありがとう!!

エピが入ったらとうとう仰向けの時間。術衣がべりっと取られ、フンドシ(T字帯)もはぎとられ、もうどうにでもしてくださーいというおっぴろげポジション。お髭先生が「こりゃちょっと厚いな〜」とおっしゃるので「何が?」と聞いたところ「皮下脂肪」と。なに〜と思い何か気の効いたことを言い返そうとした瞬間麻酔科医が「麻酔入るよー」と一言。

私の記憶は、ここまで。









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